無農薬の田んぼに育ち、適応した種もみを残す
自家採種の意味
自然農法無農薬栽培の基本のひとつは自家採種です。毎年種子(種もみ)を購入し更新した稲と、自家採種を長年行ってきた稲とでは、その田んぼの土への適応性などが著しく異なってくる可能性があります。つまり同じように栽培をしたとしても、自家採種を繰り返してきた稲の場合、その風土、気象、田んぼ、土、ひいては栽培者にも馴染んでおり、生育食味において素晴らしい力を発揮できる可能性を秘めているということです。
この田んぼで育ち、この田んぼに適応した種もみを毎年選別して残していく。そうして代々受け継いでいきながらこの土地の、この風土の、この田んぼに合った種に育っていきます。種もみもまた土と同じように育っていくのです。自然農法無農薬の種もみを育て残していくことは自然農法の水稲栽培を営むものにとっては欠かすことのできないとても大切な仕事です。そうして自家採種した種もみには、栽培者の思いや願いや真心も詰まっています。種もみにも心は通じているのです。自家採種した種もみから育てた自然農法無農薬栽培のお米は一味違います。