コローと歌川広重

自然農法センターを退職する頃(2007年)、自宅のリビングの壁に、色々な絵を貼り付けていた。 “コローの絵”と“歌川広重の浮世絵”が隣同士で並んでいた。私は毎日眺めているうちに、その2枚の絵が全く同じものに見えてきて、妙に気になり、その2枚を離すようにした。

〈ラ・フェルテ=ミロンの風景〉と〈木曽海道六拾九次之内 洗馬〉である。

私は思った、コローはどこかで歌川広重のこの浮世絵を見て“構図”を参考にしたのではないだろうか、と。

浮世絵が西洋の印象派に多大な影響を与えたことはよく知られている。

後に、定年退職後に美大に通っていた “コロー好き”の親父にこの事を話すと「阿呆なこと言うな」と一蹴された。

私はこれまで本にあたったり、ネットで調べて見たが、そういった事実を見つけることはできなかった。しかし私は今でも“コローは歌川広重のこの浮世絵を見たのではないだろうか”と思っている。まあ、親父ではないが、美術に通じた者が聞いたら戯言なのだろうが・・・。先ほど妻に見せたら「うーん、そうかあ?」と言われた。

カミーユ・コロー「ラ・フェルテ=ミロンの風景」
カミーユ・コロー「ラ・フェルテ=ミロンの風景」

カミーユ・コロー 「ラ・フェルテ=ミロンの風景」

歌川広重「木曽海道六拾九次之内 洗馬」
歌川広重「木曽海道六拾九次之内 洗馬」

歌川広重 「木曽海道六拾九次之内 洗馬」