美味しい無農薬米は品種選定から始まる

稲穂(にこまる)
稲穂(にこまる)

にこまる(無農薬米)が美味しい理由

涼しい秋に穂を育てる
~稲刈りは10月下旬から~

稲も人と同じく、夏の暑い夜はゆっくりと休むことができません。夜が暑いとすっかり体力(光合成産物)を消耗してしまいます。出穂(穂が出ること)はまさに稲の出産にあたり、多くの体力(光合成産物)を必要とします。

つまりまだまだ暑い夏に穂が出るということは、お米(稲穂・もみ)を美味しくかつ栄養たっぷりに育てることができにくくなるということです。稲の出穂時期は、お米を育てる上で決して見逃してはならないとても大切で重要なポイントなのです。

出穂時期は、①お米の品種の選定と②田植え時期により、しっかり調整することができます。

当農園では、数多くの品種の中から、出穂が秋頃で(晩生品種)、自然農法の無農薬栽培に適し、大変美味しく優れた品種である「にこまる」を選びました。

ここ京都丹波地方では、6月中に田植えを行えば、秋の気配を感じる爽やかな風が吹き、ちょうど涼しくなり始める8月の終わりから9月の初めころに「にこまる」の稲穂が出始めます(出穂)。そして10月下旬頃(下記参照)から稲刈りを始めます。つまり晩生品種の「にこまる」は、夜が涼しく過ごしやすく、寒暖の差が大きくなる、まさに秋に稲穂が育っていくため、たっぷりの光合成産物(旨味、栄養)を一粒一粒のお米に送ってやることができるのです。

はらだ自然農園のお米の美味しさへのこだわりは、稲の出穂時期にもあるのです。

当農園は自然豊かな京都丹波の山ふもとに位置していますが、近年、田んぼにおける鹿と猪の食害等が多発しており、稲刈りを周囲より遅らせるほど被害が集中する傾向が顕著に見られるようになりました。そこで当農園では、お米の美味しさへのこだわりを保持できる範囲で、従来よりやや早く田植えを行いやや早く稲刈りを行う方向で令和2年度産から調整を行っております。天候状況に伴う稲穂の登熟の進み方によりますが、例年よりやや早い10月中旬頃に稲刈りを始めることができればと思っております。