稲は健やかに

京都丹波の里はらだ自然農園 自然農法田
京都丹波の里はらだ自然農園 自然農法田

稲は順調に育っている。田の草が多い田んぼ、田の草が少ない田んぼ、自然農法(無農薬)の田んぼだから、田んぼの個性がよく出て、ある意味多種多様ではある。しかし不思議とお米の味に田んぼの違いはほとんどなく、うち(はらだ自然農法)のお米の味になる。

今年の梅雨は全国的に長雨や豪雨や日照不足にさらされた。当地も随分降った。大きな被害はなかったが、畑作物は多かれ少なかれ影響を受けた。家庭で消費するだけの自家菜園ではあるが、スイカなどは麓から湧き出る水に水没して一部はすっかり枯れてしまった。しかし何故かトマトは絶好調であった。

天水のおかげか、自然農法のおかげか、稲のほうは、例年と変わりなく、むしろ例年以上に順調に育っている。

話は少し変わるが、当地では更に猪や鹿が増えた。農作物の被害は深刻さを極めてきている。地域の農家の誰もが危機感を抱いたように思われる。里山の田んぼをいくつかのブロックに分けて、ブロック全体を防獣用の電気柵で囲った。地域の有志で何度か設置作業を行った。当農園の田植えが終わる前後だったので例年以上に、せわしない日々が続いた。

加えて田植えの準備でとても忙しい頃に、自家菜園のジャガイモが、猪によって僅か二晩で全滅した。そう全株を掘り起こされたのだ。我が家の半年分以上のジャガイモ、貴重な食料、いったいどれほど手間と愛情をかけ、いったいどれほど収穫を楽しみにしていたことか、それはあまりに腹立たしく、悲しい出来事であった。一晩で半分ほどやられた次の日に電気柵を設置したが、数日後に僅かな電気柵の隙間をかいくぐられた。足跡から、親子連れだと分かった。子イノシシが先に侵入したため、子を追いかけて親イノシシが無理に侵入したように推定された。食の恨みは何とやらというが・・・、うー、つらいのだ、スーパーのジャガイモじゃ駄目なのだ、自分の育てたジャガイモじゃないと・・・・。

そんなこんなで例年以上に、せわしない農繁期の日々を過ごしている。そんな中で大いに救われるのは稲が健やかに育ってくれていることだ。いつもありがとう。土よ空よ風よ水よ雨よ太陽よ。

京都丹波の里はらだ自然農園 自然農法田
京都丹波の里はらだ自然農園 自然農法田